「保育内容(環境)」を学ぶための基礎資料

 

 「保育内容(環境)」を学ぶための基礎資料「幼稚園教要領」からの抜粋

 

(文字の大きさ、書体、下線、色は山崎による)

 

 

3  身近な環境との関わりに関する領域「環境」

 

  周囲の様々な環境に好奇心や探究心をもって関わり、

  それらを生活に取り入れていこうとする力を養う。

 

ねらい

 

(1) 身近な環境に親しみ,自然と触れ合う中で様々な事象に興味や関心をもつ。

 

(2) 身近な環境に自分から関わり,発見を楽しんだり,考えたりし,それを生活に取り入れようとする。

 

(3) 身近な事象を見たり,考えたり,扱ったりする中で,物の性質や数量,文字などに対する感覚を豊かにする。

 

内容

 

(1) 自然に触れて生活し、その大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。

 

(2) 生活の中で、様々な物に触れ,その性質や仕組みに興味や関心をもつ。

 

(3) 季節により自然や人間の生活に変化のあることに気付く。

 

(4) 自然などの身近な事象に関心をもち、取り入れて遊ぶ。

 

(5) 身近な動植物に親しみをもって接し、生命の尊さに気付き,いたわったり、大切にしたりする。

 

(6) 日常生活の中で、我が国や地域社会における様々な文化や伝統に親しむ。

 

(7) 身近な物を大切にする。

 

(8) 身近な物や遊具に興味をもって関わり、自分なりに比べたり、関連付けたりしながら考えたり、試したりして工夫して遊ぶ。

 

(9) 日常生活の中で数量や図形などに関心をもつ。

 

(10) 日常生活の中で簡単な標識や文字などに関心をもつ。

 

(11) 生活に関係の深い情報や施設などに興味や関心をもつ。

 

(12) 幼稚園内外の行事において国旗に親しむ。

 

内容の取扱い

 

上記の取扱いに当たっては,次の事項に留意する必要がある。

 

(1) 幼児が,遊びの中で周囲の環境と関わり,次第に周囲の世界に好奇心を抱き,その意味や操作の仕方に関心をもち,物事の法則性に気付き,自分なりに考えることができるようになる過程を大切にすること。

また,他の幼児の 考えなどに触れて新しい考えを生み出す喜びや楽しさを味わい,自分の考えをよりよいものにしようとする気持ちが育つようにすること。

 

(2) 幼児期において自然のもつ意味は大きく,自然の大きさ,美しさ,不思議さなどに直接触れる体験を通して,幼児の心が安らぎ,豊かな感情,好奇心,思考力,表現力の基礎が培われることを踏まえ,幼児が自然との関わり を深めることができるよう工夫すること。

 

(3) 身近な事象や動植物に対する感動を伝え合い、共感し合うことなどを通して自分から関わろうとする意欲を育てるとともに,様々な関わり方を通してそれらに対する親しみや畏敬の念,生命を大切にする気持ち,公共心,探究心などが養われるようにすること。

 

(4) 文化や伝統に親しむ際には,正月や節句など我が国の伝統的な行事,国歌,唱歌,わらべうたや我が国の伝統的な遊びに親しんだり,異なる文化に 触れる活動に親しんだりすることを通じて,社会とのつながりの意識や国際 理解の意識の芽生えなどが養われるようにすること。

 

(5) 数量や文字などに関しては,日常生活の中で幼児自身の必要感に基づく体験を大切にし,数量や文字などに関する興味や関心,感覚が養われるようにすること。