2018年度 佐々木邦子ゼミ研修(報告)_北海道で初の義務教育学校訪問

恒例の34年合同ゼミ研修旅行を10月初旬に実施。今年は、知床ウトロ学校でお世話になりました。

同校は、学校教育法改正に伴って20164月からスタートをして2年半が経過した日本・北海道で初の義務教育学校です。義務教育学校は、小学校と中学校の一環教育を行う学校であり、従来とは違ったしくみを持っております。

たとえば、通常の小学校6年、中学校31年の学年の区切りを、1年から4年、5年から7年、8年と9年というように432のブロックに分けていますが、このような方式もその学校で決定できるのです。同校では、小学校1年生から英語の授業をしており、この担当は、基本的に中学校英語の免許を有する先生が当たります。学校運営協議会によるコミュニティ・スクールやウトロ学校支援協議会(USSA)としての活動など、地域との連携も盛んに行われているのも特徴点の一つといえましょう。

 同校の訪問では、校長先生の訓話、教頭先生の教育課程のご説明、各教室に入らせていただき授業参観、児童生徒と一緒の給食など、学生は大学の講義でしか知らなかった義務教育学校の教育実践を拝見しました。休み時間には甘えてくるかわいらしい児童と、少し大人っぽい中学生と接し、一つの学校に小学1年から中学3年までの児童生徒が揃っていることが新鮮に映りました。

知床ウトロ学校の校長先生はじめ教頭先生、教職員の皆様にお世話になりましたこと、佐々木ゼミ一同心から感謝をいたしております。

この度の研修旅行では、知床ウトロ学校訪問のほかに、斜里町のオホーツク博物館、網走市の監獄博物館の見学、北方民族博物館ではオホーツク文化についてのレクチャーを受講後に館内の見学をしました。3日間中で自由時間はほとんどない状況でしたが、34年生が同じ物を食すなどの「接点」を持てたことにも、ゼミ研修旅行の意味があります。

 

次は学生の感想です。

 

《知床ウトロ学校について》

初めて義務教育学校を訪れました。知床ウトロ学校で取り入れている4-3-2ブロック制が私にとって一番印象的でした。学年問わず仲が良く、それぞれの学年の役割を果たそうとしているのが伝わりました。他の義務教育学校について調べたり、これからの義務教育学校について注目したりしていきたいと思います。 (R・F)

 

今回、ゼミ研修旅行では、斜里町立知床ウトロ学校を訪問しました。この学校の児童の皆さんは、とても明るく自分から興味のあることを探求していこうとしていて、その姿が楽しそうだったのが印象的です。

義務教育学校だからこそできる教育内容、教育課程等を学ぶことができ、この経験を今後に生かしていきたいと思いました。(M・M)

 

実際に体験しなければわからない学校、先生方、子どもたちなどの姿がよくわかり、とても勉強になりました。質問にも丁寧に答えてくださり、訪問させていただけたことに感謝しています。(M.N)

 

知床ウトロ学校では、4.3.2制でブロックごとの活動が多く、縦の繋がりが強いと感じました。

教師から学ぶだけでなく子ども同士で学び合う取り組みが魅力的です。(R・Y)

《網走監獄について》

  館内の展示物や説明を見れば見るほど、当時の様子が生々しく感じられ、人間が人間を罰することの難しさに思い至りました。

今後、教育を行う立場になるにあたり、ここで見て感じたことは忘れてはならないと考えています。(M・S)

 

《北方民族博物館について》

北方民族博物館では学芸員の先生にレクチャーをしていただき、このレクチャーではオホーツク文化について学びました。私はこの文化を初めて知ったので、とても興味深かったです。

博物館では、世界各地の文化を民族ごとではなく衣食住などそれぞれのテーマごとに様々な民族文化を並べて展示していたので、民族間の違いを比較しながら見ることができました。また、北海道や他国の民族衣装を着るなどの楽しい体験もでき、とても勉強になりました。(M・D)

 

北方民族博物館を見学したことで、自分自身が知っている他の文化よりも深く学ばせていただきました。また、初めてオホーツク文化に触れましたが、北海道に住んでいても知らないことが多いとわかり、より郷土について興味が湧き、貴重な経験となりました。(N・U)

 

今回の北方民族博物館見学では、レクチャーを受けたことで初めてオホーツク文化について知りました。その中で特に海での狩りに使われていた先が取り外せるモリが印象に残っています。出土した物のみから当時の文化を予測するという考古学の魅力に触れることができました。(T・O)

 

研修旅行の振り返り